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66回目の「原爆の日」に思う

66年前の今日、広島に人類初の原爆投下がおこなわれました。
その映像は、これまでさまざまなドキュメント番組や映画などを通じてご覧になった方も多いと思います。
私たちは、原爆投下後の広島の無残な焼野原しか思い浮かびませんが、原爆ドーム(元、広島県産業奨励館)の隣に実家のあった田邊雅章さんという方が、原爆投下前の現在の平和記念公園が、かつて繁華街であった姿を、当時、そこに住んで暮らしていた人の証言や各種資料をもとに、CGで正確に再現した映像を製作されました。
その映像は、2010年5月に国連で開催されたNPT(核拡散防止条約)再検討会議でも放映されたことがあり、日本でも各地で上映されました。私も鑑賞したことがあり、田邊氏の講演を拝聴したこともあります。

その映像では、さまざまな商店、理髪店などでにぎわう繁華街のすぐ近くの上空で、8月6日の午前8時15分、突如としてまばゆきばかりの閃光が炸裂し、強烈な爆風と熱光線により、一瞬にして人が溶け、建物が破壊され、それまでの喧騒がうそのように静寂となり、街が廃墟と化した模様がリアルに再現されていました。
きっと、原爆が投下されていなければ、いつもと同じように元気に学校に登校したり、仕事をしたり、家事で忙しく働く姿や、その日に予定している行事やあるいはおいしい食事など、人々のささやかな日常のなかの幸せが訪れるはずでした。それらすべてを一瞬にして奪い、消し去ったのです。何十万人もの人々の幸福な生活を奪い、不幸の闇に変えてしまったのです。

そのすごさは、言葉では表現できません。原爆がいかに「悪魔の所業」であるかをまざまざと知ることができる映像です。
田邊氏がそうした映像を製作することを決意するに至るまでの背景や、製作の苦労などを講演では詳しくお聞きしました。
実は、繁華街だった風景が再現されているCGでは、人間の姿が出てきません。田邊氏はどうしても原爆投下前の繁華街のなかに人間を入れることができなかったという心情も語っておられました。
今の平和記念公園は、元の繁華街だったときよりも1メートル近く土がかぶせられていることも、その講演で初めて知りました。


今回の東日本大震災など、災害でもほんのわずかな時間で人命や建物などに大きな被害が出ることがありますが、核兵器の破壊力はあまりにもすさまじいものがあります。しかも、核兵器は人間の手で作り出されたものであり、それが人類を何回も滅ぼせるほど大量に存在しているわけです。これは、狂気の沙汰としかいいようがありません。

平和を破壊する「極悪」の存在である核兵器を絶対になくさなければならない、という思いを強め、広めることしか、核兵器全廃という理想を現実化することはできないと思います。

その意味で、田邊雅章氏が製作した映像は、その思いを強める一助になるのではないかと思います。興味のある方は、こちらを見てみてください。
http://www.youtube.com/watch?v=kqJ7f0zX8IE

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