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高速増殖炉もんじゅの廃炉について

政府の提言型政策仕分けで、日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)に対し、存廃を含めた抜本的な見直しが必要、という提言がされました。
私は、当然の提言だと思います。
もんじゅとは、原子力発電所の使用済み核燃料を再利用する核燃料リサイクル施設であり、「夢の増殖炉」といわれました。
その仕組みは、解説記事によると、こうなっています。
「国内の一般の原発(軽水炉)で使用する燃料のウランは海外からの輸入に頼っている。使用済み燃料の中には、燃えずに残るウランと発電中に生まれたプルトニウムがあり、これを再処理して作った燃料が混合酸化物(MOX)燃料と呼ばれる。高速増殖炉はMOX燃料を使い、燃えないウランを燃えるプルトニウムに変化させることで消費した以上の燃料を生む。天然ウランのうち燃えやすいウラン235は0・7%程度で、埋蔵量は残り90年とされる中、高速増殖炉を使うと資源を2500年以上使える計算という。」

この解説を読む限りでは、確かに「夢のような話」です。
しかし、現実は、「夢」のようにはいきませんでした。
福井県敦賀市にもんじゅを建設することが決定されたのは、1971年(昭和45年)。その後、地元に対して、地域振興を約束して説き伏せ、1985年(昭和60年)に着工。
運転開始にあたる初臨界は1994年(平成6年)4月でしたが、翌年12月にナトリウム漏れ事故を起こして停止。
それから16年を経て、昨年〈2010年)5月に運転再開したが、2カ月後に停止した直後、原子炉容器内に燃料交換用の炉内中継装置が落下するトラブルに見舞われた。運転期間は初臨界以降、通算わずか2年ほど。今年6月に中継装置の引き抜きに成功し、現在は40%出力試験の実施に向けた復旧作業が進められているが、運転再開にはストレステスト(耐性検査)や地元同意など課題は山積しています。

以上は、報道されて一般に知られている事実にすぎませんが、専門家のなかには、もんじゅに対してきわめて厳しくみている人が少なくありません。
それは、もんじゅが実用化される見通しがまったく立たないからだといいます。
開発に約9千億円、停止中も年間約200億円が投じられてきたもんじゅにかけられてきたお金は、トータルで優に1兆円を超えています。
しかも、そのほか地元を説得するためにかけてきた費用も合わせればもっと多くのお金を注ぎ込んできました。

これ以上、もんじゅにお金をかけるのは、「税金の無駄遣い」になりかねません。
そもそも、「消費した以上の燃料を生む」という、「夢のような話」に踊らされてプランが現実に動き始めた1971年から数えると、ちょうど40年が経過しました。
それでもいまだに実用化される見通しが立たないのです。
財政支出のむだを削減するためにも、今こそ、もんじゅを廃止すべきであると思います。

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