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維新の会への期待が広がっている

このところ、大阪市長の橋下氏率いる大阪維新の会が、次期衆院選でも200〜300人の候補者を擁立して国政に打って出るということから、国民の間に期待感が広がっているようです。
このほど朝日新聞がおこなった全国定例世論調査でも、民主党、自民党の二大政党の支持率がそれぞれ17%、12%と、合計しても30%に満たないなかで、支持政党なしが53%と、既成政党離れが進行していることがわかります。
そして、「どんな政権がよいと思うか」という質問に対し、「民主党中心の政権」が19%、「自民党中心の政権」が21%に対して、「民主、自民以外の政党中心の政権」が29%という結果でした。

こうしたことからわかるのは、現在の国政における既成政党への「支持政党なし」の人のうち、大阪維新の会に期待している人が少なくないことがうかがえます。
つまり、国民の多くの人は、2年半前に政権交代を果たした民主党のあまりのふがいなさにあきれて見放しつつあるものの、それらの人たちが自民党支持に向かうわけでもなく、民主、自民以外の改革力をもつ政党を期待しているからこそ、「民主、自民以外の政党中心の政権」を望む人が29%もいるのだと思います。

こうした期待をほぼ一身に集めているのが、橋下市長率いる維新の会です。
確かに、大阪府で橋下氏が断行した各種の改革は、その善悪の評価は別として、改革力としてみた場合、ずばぬけたものがあるといえるでしょう。
そして、大阪市長への転身も、実行力という面から見れば、十分に認められるものがあります。

その橋下氏がいよいよ国政に進出する、というわけですから、国民の期待が集まるのも無理からぬものがあります。
ただ、冷静に見れば、国政での政策ということになると、地方自治体での政策とは次元が異なる部分があります。
それだけに、今回、維新の会が発表した衆院選の公約である「船中八策」は、かなり大胆な政策であり、本当にそれでいいのか、という疑問の大きいものも少なからず含まれています。

こうしたなかで、国民は「維新の会のような大胆な改革を実行してもらいたい」という空気が盛り上がりつつありますが、私は、若干危険な感じもしております。
たとえば、船中八策の1つに、「参議院の廃止」が掲げられています。
この政策に対して、Yahoo!ニュースのなかで、「賛成か反対か」というアンケートに、76%の人が賛成で反対はわずか21%でした。
これ自体は、特になんの影響もないので取り立てて議論する必要もないことですが、ただ気になるのは、「参議院なんかいらない」というノリだけで、多くの人が「そうだそうだ」と付和雷同的に賛成してしまう、という一種のファッショの影が見え隠れしていることなのです。
いうまでもなく、参議院を廃止して、衆議院だけの一院制にしてしまうことは、国の選択を誤ってしまう危険性のほうが大きい、というのは世界の国の統治システムからみても、「常識」なのです。
ところが、ひとたびファッショの波に飲まれてしまうと、そういう「常識」はあっというまに流されてしまうものなのです。

私は、冷静な意見や議論が、大衆の興奮のような熱気でかき消されてしまって、評価の善悪を無視して政策を選択してしまう今の空気は、なんとなく危険を伴うものではないか、と思えてなりません。
当然ながら、維新の会がファッショ政党だというわけではないことは、お断りしておきます。
ともかく、今の既成政党のだらしなさとともに、難題が山積みの日本の状況とがあいまって、一気に何か危険な政治変革につながらないことをひそかに願っております。

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