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社会保障制度の全体像を明確にせよ

いま、厚生労働省は年金の支給年齢の繰り下げや介護保険の高額所得者の自己負担増など、社会保障の負担増やあるいは給付引き下げを小出しにしながら、国民の不安を助長させています。
特に年金支給年齢の引き下げについては、2004年の年金改革によって「百年安心プラン」をうたったことがまるでウソだったような印象を国民に持たせてしまい、そういう大事なことを厚労省が勝手にマスコミに垂れ流し、国民への「情報操作」をしていることに、私は怒りすら覚えています。

人口減少と高齢化の加速が着実に進んでおり、さらに債務超過が年々増え続けて財政悪化が深刻化するという、二重苦、三重苦に陥っているわが国の状況をみれば、そうやって社会保障の負担増やあるいは給付水準の引き下げはやむをえないのかもしれません。
しかし、そういう状況だからこそ、個別の問題を小出しにせず、10年後、20年後、50年後の全体像を冷静に予測しつつ、それをどう回避するのか、そのために、財政収入をどうはかり、財政支出をどう抑制するのか、という全体像を示さなければならないと思います。

そういう意味で、今こそ、政府や厚労省は社会保障の全体像、さらには日本の国のこれからのあり方の全体像をまとめあげて国民に説明すべきだと思います。
政府だけではなく、各政党も、そういう全体像を雄大な構想力をもって考えていくべきだと思います。
その全体像のなかで、増税にしても議論すべきだと思います。
そういう大きなスケールでわが国を立て直す構想力がなければ、年金の問題にしても介護や医療の問題にしても、さらには東日本大震災への復興のための費用にしても、どういう目標、構想のもとにどうしていくのかが見えず、増税もやむをえないという空気だけでずるずると引きずられるように進んでいくことに、国民は納得できないと思います。
これが、国民全体の政治に対する不満や不信という、もやもやを生み出している原因の1つではないかと思います。

いまの日本は、大変に厳しい国難に直面しています。さらにこれからますます厳しい状況に追い込まれていきます。
その事実をできるだけ正しく客観的に示しつつ、そのなかで、国家が破綻せずに、しかもできるだけ弱者を切り捨てずに、どう未来の日本を立て直していくのかを明示していかなければなりません。
こうした全体像のなかで、それに見合った社会保障や税制、経済成長政策、産業の転換政策など、具体的・個別的政策を打ち出していくべきであると思います。

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