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本日6月30日、「社会保障と税の一体改革」の約束の期限を迎えました

本年初頭、菅内閣は、「社会保障と税の一体改革」を6月いっぱいまでに出します、と明言していました。
高齢化が急速に進み、日本はすでに世界一の高齢社会となっております。65歳以上の高齢者は、現在、すでに23%を越えていますが、2030年には30%を越え、2050年には40%を越える、と予想されています。
ちなみに、日本以外の国で、現在、65歳以上の高齢者率が20%を越えている国は、ドイツなどほんのわずかであり、かつて日本よりも高齢者率の高かったイギリスやフランスは、2010年現在で、わずか16〜17%しかありません。
今後もほとんどの国では、高齢化率は微増か横ばいであり、日本が40%を超える2050年の時点でも、高齢者率が30%を超える国は日本以外には皆無であると予想されています。アメリカは2050年にやっと20%を超えると予想されているぐらいです。
このように65歳以上の高齢者が人口の30%や、さらに40%を越えると統計的に予想されているのは、世界のなかで日本だけです。
今後100年間は間違いなく、「高齢者率・世界一」の地位は揺るぎないものであることが保証されています。
今のうちに、日本は「年金・医療・介護」の社会保障制度を一体的に改革しておかないと、現在ですら破綻が危惧されているこれらの社会保障制度が、近い将来、現実に破綻を迎えてしまうことは、火を見るよりも明らかなのです。

2000年からスタートした介護保険制度についても、現在の状況を見れば、破綻寸前であることは明らかです。
この介護保険制度は、当初、「家族の負担を軽減するため」に作られた制度だったはずなのですが、3年ごとに見直しが行われてきた結果、現在では家族に介護をおしつけるように変わってしまいました。
介護認定についても、以前よりも厳しく判定されるようになったため、等級を落とされた方が続出しております。私のもとにくる市民相談のなかにも「これまで要介護2だったのが1に落とされてしまったので、困っています。元に戻すようにしてもらえませんか」という要望がいくつかありました。
介護保険制度も、年金制度や医療制度と同じように、破綻が危惧されているために、現在ですら、利用者にとって不満の多い制度になっているのです。

そうした背景から、菅内閣は「社会保障と税の一体改革」に着手せざるをえず、政府がその改革案をまず出して国民の皆様に提示します、その期限として6月いっぱいまでに出します、と言っていたわけです。
ところが、残念なことに、菅内閣には危機感も責任感も薄く、自分が約束した「6月いっぱいまでに出す」という期限の日を本日迎えたわけですが、いまだに、制度の中身がはっきりと見えておりません。言われているのは、「消費税10%」ということだけです。社会保障制度の改革案は、まったく姿も形も見えてきません。
これでは、「社会保障と税と一体改革」などというおおげさな名前ではなく、「税制改革」といえばいいことです。問題のすり替えもいいところです。
一時は、「早期退陣」が言われていたのに、「8月いっぱいまで退陣しない」となったのですから、総理大臣を続ける以上は、責任をもって日本のかじ取りをやってもらわないと困ります。

しかし、選挙のマニフェストを破ることになれっこになった民主党政権は、このことについても「やっぱり、できませんでした」と、開き直るのでしょうね。
今、日本の政治は、やるべきことをやらない、という恐るべき無責任状態に陥っています。
民主党の「選挙に勝つためには、沖縄の米軍基地県外移設や、高速道路無料化など、実現不可能なことを平気で約束する」という「詐欺体質」は、大問題です。
そのうえで、それに拍車をかけているのが、「テレポリティックス」といわれる、テレビにも責任がありそうです。
テレビをはじめとするマスコミの商業主義というかセンセーショナリズムによって、重要な政治課題が、国民にとって「黒か白か」という単純な図式で間違った理解のされ方へと誘導されてしまうため、政治家は、問題の本質をいくら叫んでも無視されてしまうようになったからです。

かつてテレビ時代が幕開けした昭和40年代に、評論家の大宅壮一氏が「一億総白痴化」と言ったのは、ある意味で正鵠を射た言葉だと思います。
テレビが政治に与える悪影響の問題は、別の機会に述べたいと思っています。

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