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市民サービスに対するクレイマーが増えています

さまざまな市民相談を抱えながら、その実現のために行政や警察の方と相談していると、いろいろなことを発見します。
そのなかで、市民の要望をかなえて1つのことを実現したら、そのことのためにほかの市民から反発を受けて苦情を受けることも、しばしば聞くことがあります。

たとえば、ある地域で道路の交通量が多いため、道路の安全対策として路上に「スピード注意」とか「歩行者横断注意」などの路面標示をしたとします。
すると、その路面標示をした道路に面する住宅に住んでいる人が「まるで、おれの家の前の道路が危険みたいじゃないか。こんな路面標示は気分が悪い。消してくれ」という、いいがかりとしか思えないような苦情をしつこく役所に言い続けて、それに根負けし、ついに、その路面標示を消してしまう、ということがあったそうです。
なぜ、そのことを知ったかというと、その路面標示が消えてしまったあとも、やはり車と横断中の歩行者との接触事故がしばしば起こるため、やはりその道路の安全対策をしてほしい、という要望が私のところにもきたからです。そして、現地を確認し、役所に要望を出したところ、「その道路は、以前にもそういう要望があり、安全対策として路面標示をしたところ、その前に住む人から、しつように抗議がきて取り消したことがあるから、難しい」という返答があったのです。
私の感覚としては、実際に交通事故が多発しているにもかかわらず、ほんの一部の人のいいがかりのような言い分を聞いて安全対策に手が出せないのはおかしい、と思うのですが、役所としては、そういう「クレイマー」にはほとほと手を焼いているようでした。

これと同じことは警察にもあるようです。
たとえば、スクールゾーンの指定をしたことによって、朝の一部の時間帯に車の通行規制がかけられるため、その道路を通行できない人のなかで警察に苦情をしつように言い続ける人がいるそうです。
スクールゾーンというのは、子どもたちが車の危険にさらされやすい道路について、通行規制をかけるわけですが、それは子どもたちの安全を確保するためにおこなうものです。
ところが、その車の運転手は、自分がその道路を通行できない、というわがままな理由によって腹を立て、警察に苦情を言い続けるわけです。

もちろん、さきほどの路面標示を消したケースと違い、スクールゾーンの場合は、学校のPTAの強い要望があって実現するわけですし、一度スクールゾーンに指定したら、その道路が通学路からはずれるということがない限り、簡単に指定を取り消すことはありえません。
そのかわり、次にスクールゾーンに指定するときには、警察も非常に慎重になるわけです。
たとえば、学校のすぐ近くの道路であり、児童たちが何百人も通学のために通る道路で、誰が見てもスクールゾーンに指定しなければおかしい、という道路でさえ警察はスクールゾーンの指定に及び腰です。
実際に、そういう道路を子どもたちの保護者達から何度もスクールゾーンにしてほしい、という要望を出し続けて、3年以上もかかってやっとスクールゾーンに指定された、ということがあります。

そのほか、公園に遊具として鉄棒を設置してほしい、という要望がありました。そのときも、役所の人に相談したところ、意外な返答がありました。
実は、その公園には、以前、鉄棒が設置されてあったそうです。しかし、その鉄棒で遊んでいた、ある1人の子どもが鉄棒によってけがをしてしまった。その親が役所にこのように苦情を言ったそうです。
「この鉄棒が設置されてあったから、うちの子どもはけがをしたんだ。だから、市は、損害賠償をする義務がある」と。
そういうことがあったために、鉄棒が撤去されてしまったそうです。

よくデパートや商店などでは、クレイマーが増えていて、その店員たちも、その対応には非常に苦労しているといいます。
また、学校ではモンスターペアレントがいて、教師のなかには、そのためにうつ病になってしまう人もいます。
役所や警察でも、そのようなクレイマーが増えていて、その対応に非常に苦労しているということが、よくわかります。

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