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将来のエネルギー政策についてもっと国民に情報を提供すべき

政府は現在、わが国の将来のエネルギー政策をめぐる意見聴取会を、7月14日のさいたま市を皮切りに、15日に仙台市、16日に名古屋市、22日には札幌市、大阪市と全国11会場で実施することにしています。
当初、電力会社の社員がわずか9名の発言者のなかに入り込んで発言をしたことが問題となり、22日の意見聴取会からは電力会社の社員は発言者には入れないことと、9名だった発言者を3名増やして12名に増員する、としています。

こうした「討論型世論調査」というのは、いままでなかった取り組みであり、世論喚起という意味では一定の評価もできると思いますが、私は、将来のわが国のエネルギー政策を決めるために、この意見聴取会が参考程度にしかならないのでは、あまり意味がないと思います。
政府のパフォーマンスにすぎない、と言っても過言ではないでしょう。

以前、NHKが「時任三郎 エネルギーの旅」という番組のなかで、デンマークがかつて1975年から国民に原発賛成・反対の両論を併記した資料を配布し、何年もかけて国民的な議論を高め、その10年後の1985年に、原発計画を放棄することを決定したことが紹介されていました。
私は、このデンマークのように全国民に情報を提供したうえで、時間をかけて議論を高めていったデンマークのやり方が大変模範になると思います。

また、ドイツが10年後の2022年に全原子力発電を停止して、「脱原発」を決定しました。
ドイツでは原発停止による電力不足を補うため、全電力消費量を10%減らし、同時並行して再生可能エネルギーの比率を2020年までに35%に高める計画を立てています。
この再生可能エネルギーの比率が35%にまで高まると、電力料金も今より大幅アップになります。
このことは国民にも情報提供されており、国民もそれを受け入れたうえで、脱原発を容認しているわけです。

さらにイタリアでは、原発をどうするのかを国民投票で問うことになっています。

現在おこなっている日本のエネルギー意見聴取会は、そうした海外の国民的議論に比べると、ほんの小手先のやり方にすぎません。
会場は全国で11か所しかなく、それぞれの会場の発言者は当初9名、次回からは12名となりますが、非常に少ない。
そもそも、そこで出された意見を「参考」にして、政府は8月末には結論を出す、というのは拙速としかいいようがありません。
そもそも、エネルギー意見聴取会の位置づけもあいまいです。
だから、「パフォーマンスにすぎない」と思うわけです。

それよりも、エネルギーが国民生活にとって、どのように重要であり、そのエネルギーを支える化石エネルギーや天然ガス、そして水力を含めた自然エネルギー、さらに原発の現状と課題などを詳しく情報提供する資料を作成し、全国民に配布(その予算がなければ、WEB上にアップする)し、少なくとも1年以上の時間をかけて議論をおこない、決めていくべきです。
それまでの間は、原発の再稼働は凍結するかあるいは、必要最低限(その判断基準は難しいが)の稼働でしのぐ、というようにすべきであると思います。

ともかく、民主党政権になってから、東日本大震災への対応に象徴されるように、国民の声に対して、それまでの政権よりも「鈍い、遅い、心がない」という状態であり、それが今回のエネルギー意見聴取会にも表れていると思います。
できるだけ早く政権交代がおこなわれ、国民の声に真摯に耳を傾ける政権の誕生を願います。

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