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地方公務員の退職金減額に伴う駆け込み退職は、是か非か?

国家公務員の退職金が1月から削減されたことに合わせて、地方公務員の退職金も引き下げることを国が要請しました。
その要請に応じて、退職金の引き下げを決定、あるいは予定している都道府県のうち、8つの県で駆け込み退職者あるいは駆け込み退職希望者が出ていることが判明した、と報じられています。
私たちの埼玉県は、その8県のなかで、駆け込み退職者や希望者が153人で最も多いそうです。
2位は愛知県、3位は兵庫県の順となっております。

この駆け込み退職について、いくつかのメディアが「お金目当てで自分だけのことを考えて駆け込み退職し、自分が急に辞めたあとに職場に混乱を及ぼすことを考えないのは、けしからん」という論調が見受けられました。
しかし私は、この問題について論じるとき、そのような「お金目当てで駆け込み退職はけしからん」という、一見もっともらしい論調にははなはだ疑問です。
都道府県のなかには、国の早期実施の要請をけって、引下げ開始時期を4月1日から、としたところもいくつかありました。
その判断を選んだ県は、「混乱を起きないようにするため」などを理由に挙げております。
私は、その判断こそ正しいと思います。

たとえば、自分が定年後に退職金をもとに何かを計画していたとして、その退職金がいきなり引き下げられるとわかったら、どうするでしょうか?
引き下げられる前にもらう、という行為を非難できるでしょうか?
私は、早期実施に応じず、現在のような混乱を避けて4月1日からの引き下げを選んだ島根県や岡山県の判断こそ、賞賛されるべきではないかと思います。

人間は、他人のことを非難するときは、「お金目当てで自分のことばかり考えるのは、けしからん」と簡単に口にしがちです。
しかし、そういう混乱を起こさないような配慮不足こそが、問題にされるべきではないか、と思えてなりません。
つまり、「駆け込み退職は、是か非か」というような問いかけは、ナンセンスです。
それよりも、駆け込み退職に追い込むような制度の在り方のほうこそ問われるべきである、と私は思います。

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