ブログ

国民投票法改正案への一部メディアの報道に疑問

先週の9日、国民投票法改正案が衆議院本会議で可決され、参議院に送付されました。
このことに対する埼玉新聞5月10日付けの報道記事を読んでいて、「?」と首をかしげたくなる記述がありました。
たとえば、以下のような記述がありました。

「(国民投票表改正案が)成立すれば安倍晋三首相が目指す改憲の環境整備が進む」
「安倍晋三首相が目指す改憲の地ならしが進む形」
「改憲に反対する共産、社民両党は強く反発した」

こうした記事を読むと、まるで今回の国民投票法改正案が成立しなければ、憲法改正のための国民投票の手続きは確定しないから憲法改正はできない、という意味に読み取る読者が少なくないはずです。
しかし、事実はそうではありません。
今回の国民投票法改正案の中身は、投票年齢を「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げることを確定させた内容であり、もしも、今回の改正案が成立しなくても、投票年齢がいまの「20歳以上」のままで憲法改正のための国民投票は可能だからです。

そういう内容であるからこそ、今回の改正案には賛成した政党の中には憲法9条の改正や集団的自衛権の行使容認には反対している政党もありますが、改正案の内容自体はきちんと判断して賛成したのだと思います。
そして、同じく憲法9条の改正に反対している共産、社民両党は、自分たちの存在意義をアピールするために、改正の内容には一切関係なく反対したのだと思われます。
政治の世界では、内容の是非に関係なく、政治家個人もしくは政党の存在意義をアピールするために反対することは珍しくないからです。特に、共産、社民両党はその傾向が強いといえます。

したがって、今回の国民投票法改正案が仮に成立しなくても、すでに2007年に国民投票法が成立したことによって、憲法改正手続きは「確定」しているのです。
だから、今回の改正案の衆院通過をとらえて、「改憲の地ならしが進む」などという記述に、私は違和感を覚えるのです。
要するに、埼玉新聞は何が何でも憲法改正に反対であり、「憲法は神聖にして侵すべからず」とでもいわんばかりの「憲法絶対主義」である共産、社民両党の考えに同調しているのだと考えられます。
もちろん、表現の自由、報道の自由なのですから、それも結構です。

ただし、報道機関である以上、物事は正確に報道することも必要です。
たとえ自分たちの考えにそぐわないような物事を報道するときであっても、事実と反するような「歪曲報道」は控えるべきだ、と申し上げたいと思います。

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


PAGE TOP