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国家公務員給与削減で民主政権が自公案を「丸のみ」

今日の新聞記事をみると、昨年来、民主・自民・公明の3党でずっと協議してきた国家公務員の給与削減について、「民主、自公案を丸のみ」という表現が見受けられます。
しかし「丸のみ」というと、まるで自公がごりおしして、それを民主が飲まされた、というような印象を持つ人が出てくるかもしれません。
しかし、これまでの経過を冷静に見れば、民主党がこの問題に対していかに迷走を続けてきたかがわかるはずです。

もともと、東日本大震災の復興増税や復興債を実施するにあたって、国の側も自ら身を削る必要があるということで、国会議員の歳費削減と国家公務員の給与削減が昨年から取り沙汰されていました。
ところが、その両方を強く主張する野党の公明党や自民党に対して、民主党は及び腰を続けてきたのです。

この国家公務員給与削減について、自民・公明両党は人事院勧告の0.23%削減をまず実施したうえで、さらに7.8%の削減、合計で8%を少し超える削減を主張しておりました。
それに対して、民主党は人事院勧告の実施に反対。さらに、7.8%の削減と引き換えに、国家公務員の労働基本権を付与することを条件とすることを主張しました。
自民・公明両党は、国家公務員の労働基本権を認めることには反対であるうえ、それと引き換えに国家公務員の給与削減をおこなうという民主党の主張とは大きな隔たりがありました。
民主党がなぜ、そのような主張をしたかというと、いうまでもなく、最大の支持基盤である連合の要求を受け入れたからです。

今年1月に入ってから、国家公務員の給与削減を実現しなかった民主党への世間の批判が強まったため、民主党はいったんは労働基本権の付与を引き換えとすることを断念して、国家公務員の給与削減をおこなうこととし、いったんは3党合意に至ったことがありました。
ところが、その合意に対して、連合が猛反発。そのあげく、3党合意は一度消えてしまいました。
そして、2月17日に、ようやく労働基本権の付与については「環境を整備する」という文言にとどめることで3党合意が再び成立しました。

民主党は、連合という労働組合をバックにしているから、国家公務員の給与削減やあるいは、民主党のマニフェストの1つである、国家公務員の人件費2割カットをしようといいながら、実際におこなう段階になると、どうしても及び腰になってしまいます。
こうしたことをきちんと知っていれば、今回の国家公務員の給与削減がようやく3党合意に至ったことについても、「自公案を丸のみ」という表現ではなく、「民主党がようやく給与削減を認めた」というほうが適切な表現だとわかるはずです。

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