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六ヶ所村の再処理工場の試験再開がまたもや延期

以前、本欄で高速増殖炉「もんじゅ」が、トラブル続きでいまだに稼働できずにいることを踏まえ、その危険性と莫大なコストを考えると、「廃炉」を選択するのが正しい、と主張したことがありました。
その高速増殖炉で使用するMOX(ウランとプルトニウムの混合酸化物)を作り出すための、使用済み核燃料の再処理工場が、六ヶ所村の再処理工場です。
しかし、この六ヶ所村の再処理工場も、もんじゅと同様にトラブル続きでいまだに完成しておりません。

その六ヶ所村の再処理工場が、実は今年2月に最終試験の再開を目指して準備していたのです。
しかし、、高レベル放射性廃液とガラスを混ぜて溶かす溶融炉のトラブルが起こったため、またもや試験を延期することが、この2月6日に日本原燃によって発表されました。

前回は、「夢の高速増殖炉」といわれたもんじゅが、いまだに稼働せず、毎年莫大なコストばかりかけている現状を述べました。
そのもんじゅと一体となって核燃料サイクルを担う六ヶ所村の再処理工場についても、同様なことがいえると思います。
その事実について、以下のとおり、原子力情報室(CNIC)が公表している情報を紹介させていただきます。

「六ヶ所村の再処理工場の費用についは、1993年から建設工事が始まりましたが、このときは、建設費が約7600億円といわれていました。
ところが、96年には1兆8800億円、99年には2兆1400億円と、2倍、3倍と高騰してきました。
さらに、建設開始10年後の2003年、突然、電気事業連合会は「六ヶ所再処理工場の総費用は約11兆円」と公表しました。
公表された内訳は、建設費約3兆3700億円、運転・保守費約6兆800億円、工場の解体・廃棄物処理費約2兆2000億円です。
建設費だけでも当初計画の4.5倍になっています。

そしてそれまで一切説明されなかった運転・保守費、工場の解体・廃棄物処理にも膨大な費用のかかることが明らかになりました。
この試算は工場が40年間100%フル稼働、無事故で動くという、ありえないような前提で試算されていますから、実際はこれ以上の額になることは確実です。」
(以上、CNICによる)

核燃料サイクル(プルサーマル)は、ほかの諸外国でも破綻を認めております。
アメリカではすでに増殖炉の実用化を断念。フランスと並んで再処理をけん引してきたイギリスも再処理工場の閉鎖を決めました。

この核燃料の再処理については、上記の技術的問題だけではなく、コスト面での問題もあります。
わが国の原子力委員会によると、使用済み燃料をすべて再処理するためにかかるコストは43兆年にのぼる、と試算しています。
さらに昨年(2011年)11月に同委員会が公表した新たな試算によれば、使用済み燃料の再処理にかかるコストは、再処理せずに最終処分するコストの約2倍になるといいます。
わが国の原発における使用済み燃料は、各原発と六ヶ所村に貯蔵されています。
その量は、2011年3月時点で約1万6800トン。
九州電力の玄海原発のように、貯蔵プールの空き容量があと3年分しかないところもあります。

これらのことを考えると、もはや「夢の増殖炉・もんじゅ」の破綻とともに、核燃料の再処理による「プルサーマル」計画自体が破綻してしまっていることは明らかだと思います。
政府は、もうこれ以上莫大なコストをかけて、このプルサーマル計画を推進することはただちにやめるべきだ、と思います。

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