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今回の改革案は「歴史的決定」ではなく「歴史に対する反逆」だ!

昨日の夕方、発表された「社会保障と税の一体改革」案のなかで、年金制度については、以下の内容となっていました。

3 年金
○ 国民的な合意に向けた議論や環境整備を進め、「新しい年金制度の創設」
実現に取り組む。
・ 所得比例年金(社会保険方式)、最低保障年金(税財源)
○ 年金改革の目指すべき方向性に沿って、現行制度の改善を図る。
・ 最低保障機能の強化+高所得者の年金給付の見直し
・ 短時間労働者に対する厚生年金の適用拡大、第3号被保険者制度の見
直し、在職老齢年金の見直し、産休期間中の保険料負担免除、被用者年
金の一元化
・ マクロ経済スライド、支給開始年齢の引上げ、標準報酬上限の引上げな
どの検討
○ 業務運営の効率化を図る(業務運営及びシステムの改善)。


ここに「新しい年金制度創設」とあるが、その中身は、何だろう?と思って読むと「所得比例年金(社会保険方式)、最低保証年金(税財源)」と書いてあるだけ。
……なに、これ?という感じです。
あれほど鳴り物入りで検討してきたはずの年金制度の改革案が、これだけですか?年金制度の一元化はどうなったんですか?
と次々と疑問が浮かぶ。
そのほか、医療や介護についても、抽象的なスローガンが羅列されているが、具体的な数字をともなっていない。
数字が出てくるのは、医療・介護・年金や子育ての「機能強化による所要額(公費)、(2015年度において)約2.7兆円程度と見込まれる」という部分です。

その2.7兆円をひねり出すために、税制を見直す中で、消費税10%が出てくるわけです。

改革案といっても、現行制度にちょっと手を加えたものにすぎません。これで本当に改革案といえるのでしょうか?
医療については、
「病院・病床機能の分化・強化と連携、地域間・診療科間の偏在の是正、予
防対策の強化、在宅医療の充実等、地域包括ケアシステムの構築・ケア
マネジメントの機能強化・居住系サービスの充実、施設のユニット化、重
点化に伴うマンパワーの増強」
といったように、言葉の羅列ばかりで、具体的に「これこれ、このように改革する」という表現が乏しい。

介護については、たとえば
「介護保険の費用負担の能力に応じた負担の要素強化と低所得者への配慮、保険給付の重点化」とあります。
これは何を言っているのか、というと、「お金をたくさん持っている高齢者は、介護サービスは1割負担ではなく、もっと負担してもらいます。1割負担は低所得者に限定します」ということを言っているわけです。

これらのことは、すでに今まで言われてきたことであり、今回の改革案とやらは、そうした過去に指摘されてきたことを寄せ集めただけにすぎません。
何よりも、民主党がこれまで選挙のたびにマニフェストで掲げてきた「年金一元化と税方式への変更」は、一体全体、どこへいったのか?

そのことを掲げなければ、「マニフェスト違反」ではないか!と言いたい。
半年もかけて、この程度の改革案しか出てこないとは情けない。
それを「歴史的決定だ」と菅首相は自画自賛しているけど、私に言わせれば、「歴史に対する反逆だ」と言うべきではないでしょうか?

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