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もしも日本の国債が暴落したら、どうなるのか?

わが国の国債残高は、700兆円を超えており(地方債も合わせると約1000兆円)、大変に膨大な額に膨れ上がっています。
特に、この4年間はリーマンショックに象徴される世界金融危機のために不況から脱出できず、税収は大きく落ち込んだ状態が続いています。
そこでなすべきことは、経済対策です。
そのことは、公明党も一貫して主張してきたし、今も、「防災・減災ニューディール政策」を強く訴えています。
本日の公明新聞でも、そのための法案を今月末に提出する予定になっていることや、その骨子を発表しておりました。

このように景気の悪いときに、増税だけを先行させたら、経済はいまよりもがたがたになります。
だからこそ、消費税増税は経済対策をきちんとおこなってからでないと、やってはならないのです。
そこで、消費税を上げる前に景気回復策をきちんととること、そして、消費税を上げる2014年4月の半年前の2013年10月の時点で、時の政権が経済状況を判断するという景気条項をきちんと設けたわけです。

ところで、わが国の場合、膨大な国債残高によって破綻したギリシャとは異なり、現在の国債残高以上に貯蓄があるので、破綻はしない、という議論があります。
それはそれで、1つの見解だと思います。
ただし、経済というのは生き物ですから、さまざまな状況によって、科学の方程式のように理論通りに動くとは限りません。
特に、わが国の国債の発行額は、民主党政権になってから過去最高を更新するほど大量に発行しているため、国債発行額がGDPの20%を超えるほど巨額な発行を続けております。
欧米先進国のなかで、GDP比20%を超えるほど大量の国債を発行している国は、日本しかありません。

わが国の国債の格付けが、米スタンダード&プアーズやムーディーズ・インベスターズ・サービスなどの格付け会社によって、昨年から今年にかけて軒並み下げられたのはそのためです。
すでにスタンダード&プアーズは昨年1月に、「ダブルAマイナス」から「シングルAプラス」に落とされました。
今年5月には、フィッチ・レーティングスという格付け会社も、同様に落としたと報じております。

ちなみに、「AAA(トリプルA)」は現在、アメリカ、イギリス、ドイツ、フランス。
「ダブルAプラス」は、香港、ニュージーランド。
「ダブルA」は、韓国、ベルギー、クウェート。
「ダブルAマイナス」は、中国、チリ、サウジアラビア。
そして、その下の「シングルAプラス」は、日本、イスラエル、スロバキアとなっています。

ちなみに、ギリシャに次いで破綻の危機がうわさされているスペインは、その下の「シングルA」になっています。
日本の場合、「先行きの格付け見通しはこれまでと同じネガティブ(弱含み)であり、今後の引き下げの可能性もある」とされているので、近いうちに、スペインと同じ「シングルA」に落ちる可能性が高い。
(ただし、2014年4月から消費税率があがれば、その可能性はやや低下するでしょうけど)

そこで、日本の国債がもしも暴落したらどうなるのか、ということを想定することも意味があると思います。


国債が暴落するとどうなるのか。
マーケットの常識からいえば、債権価格の暴落イコール金利の急上昇です。
では、金利が上昇したら、どうなるのか。

わが国のほとんどの企業は、いまよりも急激に金利負担が増えたら、壊滅的な打撃を受けるでしょう。
倒産がバタバタと出てくることは、間違いありません。
大企業は、倒産を免れるために、コストカットをおこない、人件費削減のために大量の人員整理を余儀なくされるでしょう。
つまり、失業者が大量にあふれることになります。

また、金利が上昇すると、当然ながら住宅ローンの金利も大きくあがります。
すると、現在の低金利で購入した人のなかで、固定金利ではなく変動金利を利用している人は、一気に金利が上昇してしまうため、住宅ローンが返済できなくなり、手放さざるを得なくなる人も出るでしょう。

さらに、もしも国家破綻ということになったら、ギリシャと同じように緊縮財政を余儀なくされるでしょう。
となると、膨れ上がった社会保障費も削減せざるをえなくなり、年金も医療も介護も、大幅にカットせざるをえなくなるでしょう。
場合によっては、生活保護費にもメスを入れて、カットせざるをえなくなるかもしれません。
そうなると、わが国の福祉は崩壊するでしょう。

以上のシナリオは、非現実的に見えます。
わが国は、世界最大の貯蓄国だから、どんなに国債残高が増えても大丈夫、という安心感があるからです。
また、国債暴落は財務省が消費税増税の理由として持ち出してくる常套手段であり、「脅し文句」だという人もいます。
私はもちろん、財務省の「脅し文句」に乗って、こうしたことを言っているわけではありません。
もしも国債が暴落したら、こういうことになる、というストーリーを想定しておくことは必要だ、といいたいだけです。

要は、繁栄から衰退へ向かったとしても、破綻を防ぎ、国民の生活と幸福を守るために、知恵と尽くしていかねばならないと思っています。

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